エンド・オブ・デイズ
- 出版社/メーカー: 東宝
- 発売日: 2000/08/11
- メディア: DVD
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問題は、「授業で扱った映画のうち一つに登場するアメリカの精神文化を、キリスト教にからめて論ぜよ」。
持ち込める紙の大きさは忘れた。A4なら大丈夫だら。
- ジェリコは、アメリカ人の理想としているヒーロー像を表現している
この映画(エンド・オブ/デイズ)の主人公、ジェリコはアメリカ人の持つヒーロー像を体現している。アメリカ人のヒーロー像とはイエス・キリストである。そして、この映画では、ジェリコがキリストの隠喩になっているように見える場面がいくつかある。
いくつかあるそうした場面のうち一番わかりやすい場面が、クライマックス直前のジェリコがボコボコにされる場面である。ジェリコは、暴漢に襲われボロボロになり、鉄パイプのようなものでつくった十字架にはりつけにされてしまう。そして、朝になってジェリコは目覚め、完全武装したのち、どんどんサタンを追いつめていく。
ジェリコはサタンの復活を防ぎ、人間たちを救うことを目的としている。しかし、ジェリコは悪魔を崇拝している人間から暴行を受ける。これは、人間すべてを救おうとしているのに、ユダヤ人という異教徒から暴行を受けるキリストの隠喩になってるととれなくもない。
そして、ボロボロになったジェリコは十字架にはりつけにされる。言うまでもなく、これは十字架にかけられて処刑されたキリストの隠喩になっている。
そして、ジェリコは復活する。そして、単に復活しただけではなく、それまでは歯が立たなかったサタンをどんどん追いつめていく。これは、いったん死んだあと"完全な肉体"を手に入れて復活したキリストの隠喩になっている。
また最後にジェリコはサタンを道連れにして死ぬ。これもまた、自分を犠牲にすることにより人間すべてを原罪から救ったキリストの隠喩となっている。
このように、ジェリコはアメリカ人のもつヒーロー像を体現している。そして、このヒーロー像こそが、この映画に登場するアメリカの精神文化である。